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プロミス #23「やっちゃったね」 「やだったの?」 「やじゃないけど、、、まぁいいや、いきおいだもん」 「そっから始まるのもありだよ、ハコ」 明はゆっくりと葉子の首の下に腕を入れ、葉子の頬を自分の左胸に引き寄せた。 レースのカーテン越しに差し込む柔らかい光が、葉子の白い顔を包み込む。少し赤らいでいる葉子の頬に明の胸の鼓動が伝わる。 葉子のベッドで身を寄せるふたりは、ともに祐二のことを考えていた。 「でもね、わたしは祐二のことが好きなのよ」 「うん、知ってるよ、付き合ってんじゃん」 「明は麗奈のことが好きなんでしょ」 「そうだよ」 「じゃぁ、わたしのことは」 「ハコが言ったのと一緒。いきおい」 「ばか、まねするな」 葉子は天井を見つめ続ける明の唇に自分の唇を重ねた。 「明の唇は冷たいね」 「今、ここに気持ちがないから」 「祐二のこと」 「そう、裕ちゃんのこと」 明はシーツに潜り、葉子の大きいとは言えないが、張りの良い乳房にキスをした。 葉子は明の髪の毛をつかみ、また明の行為を受け入れる。 明はシーツの下で葉子の乳首を噛みながら、考えていた。 ー裕ちゃん、麗奈はオレじゃなくて裕ちゃんのことを待ってる気がするよ。でも、それはハコを抱いてる言い訳かな。今のハコの吐息はオレには刺激的すぎるもん。 葉子は明を受け入れながら、でも、それほど祐二に対する罪悪感を感じていなかった。 ー好きにしていいよ。 「ハコ、タバコある?」 「あるよ」 葉子はベッドから半身を起こした。 「さすがお姉さま」 「おばさんってこと?」 タバコに火をつけて明に渡す葉子。 「箱ごとあげる。持って帰っていいよ」 「いいの?」 「だって、様になってないもん。どうせだったらかっこよく吸ってよね」 そう言って、葉子は明から一度タバコを取り返し慣れたポーズでタバコを吸うと、気持ちよさそうに天井に向けて煙を吐いた。 明はそんな葉子を見ていて、ひとつ確信した。 「裕ちゃんに今日のこと言うつもりないんだろ、ハコは」 葉子はまたタバコを明に戻すと、そのまま明の耳たぶを舐めた。 「言わないよ、言う必要あるの? だって、これは、いきおいだもの。あっ」 部屋の片隅に昨夜から放り出されている赤いバッグ、その中から携帯電話が葉子を呼んだ。 「きっと祐二からだよ」 上目づかいに自分を見つめる葉子を見ると、祐二への罪悪感よりも葉子の視線に明はまた体が熱くなるのを覚えた。 「もしもし」 芝居がかった葉子の眠そうな声、明は携帯電話に出た葉子の首筋にキスをした。 (続く)
by hello_ken1
| 2007-01-15 00:08
| プロミス
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