今は「Midnight Zoo」と「きみのもしもし」を掲載中
by hello_ken1
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きみのもしもし #71

 窓を開けると、濃い新緑の香りが部屋に入ってきた。
 色濃い香りだ。
 きみはベッドの中で、もぞもぞと動き出す。
 緑色の香りが眠り姫の覚醒を促しているのか。
「雨は上がったよ」
 そっと話しかけてみる。でも、きみの反応はない。
「もしもし、いい香りだね」
 耳元で囁いてみる。
「ん、もしもし、、、」
 きみは目を閉じたまま笑顔で復唱し、そのまま眠りの国に戻ったみたい。
 雨上がりの朝、きみは幸せそうにまた寝息を立てている。
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by hello_ken1 | 2008-05-18 10:35 | きみのもしもし

きみのもしもし #70

 きみは今日、おでかけのよう。
 朝から何も連絡がない。
 この週末、ランチを一緒に食べようと、パスタと甘いドーナツを買っておいたんだけど。
 なんとなく、ぼくからも連絡をしようとしない。
 そんな週末。
 ただあんのんと時間だけがすぎていく。
ーもしもし、ねぇ、こんなことがあったんだよ。
 そろそろそんな風にきみからの連絡があってもいい頃かな。
 今日、何回そう思ったことだろう。
 そして今、玄関のドアが開く音がした。
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by hello_ken1 | 2008-05-17 20:28 | きみのもしもし

きみのもしもし #69

 たくさんのきみの写真がここにある。
 被写体になるのはとても苦手なくせに、それぞれにきちんとポーズを取っている。
 お化粧していないからと断ることもあるくせに、
 寝起きのままで腰に手を当て満面の笑顔のときもある。
 きみはとても不思議な興味深い被写体になっている。
ーもしもし、起きてるぅ?
 そして写真のきみを見ていると、不思議ときみのメールが割り込んでくる。
ー起きてますよ。
 起きてることを確認すると次は現実のきみ、モーニングコールに切り替わる。
「だって寝てたら悪いじゃん」
 きみはもうお化粧は済んでいるのかな。ベッドの中からなのかな。
 ケータイ片手の今のきみを被写体にしたくなりました。
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by hello_ken1 | 2008-05-11 10:10 | きみのもしもし

きみのもしもし #68

 きみの人嫌いが再発しかけているようだ。
 ぼくから見ると他愛もないことで、ブツブツ小言が始まった。
 ぼくから見るとそうであっても、きみにとっては人生を揺るがす大事なことなんだものね。
「もしもし、ちゃんと聞いてるの」
ー聞いていますよ。
 ぼくは頷きながら、珈琲を口にする。
「あそこはわたしの居場所じゃない気がするの」
 ぼくはカメラのファインダーできみを捉える。
「まじめに聞いてよ。もしもしっ、そこのおにいさんっ」
 そして、シャッターを切ってきみに答える。
「大丈夫だよ。明日は絶対いい日だから」
 あきれたきみの顔、写真ができ上がるのが楽しみだ。
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by hello_ken1 | 2008-05-10 19:15 | きみのもしもし

きみのもしもし #67

「料理が好きなわけでもないのよ」
 きみは手際よく酒の肴を作りながら、そう言った。
 和え物、蒸し物、どれをとっても小料理屋が開けそう。

 そして続けた。
「わかってないんだから」
 真剣な目をしていた。
 久しぶりの表情だ。

「もしもし、いいこと」
 きみはもう一品、テーブルに出すと、
「あなたの美味しそうに食べる顔を見たいだけなの」

「わかってなかったでしょ」
 きみはまたキッチンに戻った。
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by hello_ken1 | 2008-05-10 19:11 | きみのもしもし

きみのもしもし #66

 チャットのようなきみとのメール。
 電話の方が簡単なのに、なぜか今夜はケイタイメールできみとのやりとり。

 他愛もないことをいくつかの単語でキャッチボールする。
 不思議なもので、ほとんどの気持ちはちゃんと伝わっている。

 そして最後にいつもの単語。
ーもしもし。
ーうん、もしもし。
ーまた明日。
ーうん。

 続きは夢の中で。
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by hello_ken1 | 2008-05-04 00:16 | きみのもしもし