今は「Midnight Zoo」と「きみのもしもし」を掲載中
by hello_ken1
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きみのもしもし #89

ーねぇ、コンサートチケット取れたよ、えらいでしょ。
 おやおや、今日はデコレーションメールなんだ。
 花火にコンサート、そして避暑地へドライブ。
 これで夏の仕込みは完了かな。
ーあとはぁ。
 ここでいったんメールがとぎれた。
 待つこと10分。
ーもしもし、海水浴に温泉も忘れないでよね。
 やっぱりいろいろ考えだすんだね。
 てんこ盛りの夏に突入。
 ぼくは浴衣姿のきみを想像している。
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by hello_ken1 | 2008-07-27 14:47 | きみのもしもし

きみのもしもし #88

「こんな日はね」
 きみが涼しげな眼差しで、
「こんな蒸し暑い日はね」
 でも鼻の頭に少しだけ汗をかいたまま、
「図書館とか」
 でもやっぱり暑いんだね、
「美術館とか、博物館」
 手はつながずに、指だけが、
「涼しいんだよ」
 ぼくの指とつながっている。
「もしもし、、、行こうよぉ」
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by hello_ken1 | 2008-07-27 09:27 | きみのもしもし

きみのもしもし #87

ーもしもし、お元気ですか。
ーわたしも元気です。
ーこれから本格的な夏がはじまります。
ー今年のご予定は立てましたか。
ー避暑地での読書ですか、浜辺での甲羅干しですか、それとも観光旅行。
ーもし、お時間があれば声をかけてください。
ー今年も同じ時間を一緒にすごしましょうね。

 昼過ぎに郵便受けを覗いたら、こんなはがきが届いていた。
 夏になった途端のきみからの暑中見舞い。
 相変わらずここでも「もしもし」なんだね。
 見るもの全てに夏の暑さを焼き付ける、これ以上の濃さはないだろうの黄色の向日葵の写真。
 そっか、レタッチソフトで色調を強調させているんだ、ポストカードって表現の方がいいのかも。

 もう何回すごしたのだろう、きみとの夏休み。
 あと何回あるのだろう、きみとの夏休み。

 大切にしよう。
 きみの丸っこい文字を見ていると、今更ながらにそう思った。
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by hello_ken1 | 2008-07-21 10:46 | きみのもしもし

きみのもしもし #86

「陽射しが違うよね」
 きみがベランダから空を見上げる。
 真っ青な空、これぞ白、と言わんばかりのもくもくした雲。夏空だ。

 そう言えば、あの頃、
 蝉の鳴き声が日中の暑さを増長させていた。
 夕方には、雷とともに夕立がほてっていた地面をたたいた。
 夜ともなると、カエルの合唱で寝付けなかった。
ー夏休みだぞ。デートに誘う彼女もいないのか。
 そして、すいかを頬ばっていたぼくに親父が笑っていた。

「もしもし」
 今年もまた親父が他界した夏になった。
「ねぇ、もしもし」
 毎年のことだけど。

「すいかが冷えてるよ」
 優しく笑っているきみの声が聞こえる。
ー彼女はいるよ。
 ぼくは入道雲に向かってつぶやいた。
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by hello_ken1 | 2008-07-21 10:08 | きみのもしもし

きみのもしもし #85

 美味しい珈琲の香りがする。
 久しぶりにきみのいれる珈琲の香り。
 最近、お店の味にばかり慣れていたけれど、
 やはりきみのいれる珈琲の香りはまた違う。
 自分でいれるものよりも一段と香り高い。

「もしもし、何を言ってるのかなぁ」
 きみはしたり顔でぼくに珈琲を差し出す。
「気持ちを込めているからに決まってるでしょ」

ー今更何よ。当たり前じゃない。
 きみの目がそう言っている。

 暑い日に熱い珈琲、少し汗ばみながら、きみのいれた珈琲をありがたくいただく。
 ほんとうに不思議なもので、きみのいれてくれる珈琲は美味しい。
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by hello_ken1 | 2008-07-19 10:33 | きみのもしもし

きみのもしもし #84

 ひとり、ふらりと小旅行にでかけた。
ーねぇ、今日は何時だったっけ。
 行き先の木陰で涼んでいると、ぼくを不安にさせるメールが届いた。
ー来週だろ。
ー今週、今日よ。
 ケータイのカレンダーを確認する。今日の予定はない。
ーまた忘れてたんでしょ。で、どうする?
 そう言われても、今日はもう会えないな。
 半分諦め気味のきみの顔が浮かぶ。
ーどうして、ふらりとそこまで行くかなぁ。

 日帰りの小旅行を終えて駅に向っていると、きみからのメールが届く。
ーもっし、もーし。
 妙に楽しそう。
ーだったらさぁ。
 細切れのもしもしメールが、きみの楽しそうをますます分りやすくさせている。
ー甘いもの買ってきて。えーっとね、、、、

 小旅行に来たのか、お土産を買いに来たのか、ぼくは帰りの電車の中でふと考えてしまった。
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by hello_ken1 | 2008-07-13 10:55 | きみのもしもし

きみのもしもし #83

 右手と左手をつないだカップルが前を歩いている。
 そのつないだ手と手をけっこう大きめに前後に振っているのを見て、
 きみがぼくを小突く。
「楽しそうだよ」
「楽しそうだね」
「そうじゃないでしょ」
「何なのかな」
「あのね」
「はいはい」
 ぼくときみも手をつなぐ。
「もしもし」
「まだ何か」
「こうするの」
 そしてきみはつないだ手と手を大きく前後に振りだした。
 確かにこれは楽しいかも。
 きみとぼくはつい声を出して笑ってしまった。
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by hello_ken1 | 2008-07-06 02:53 | きみのもしもし

きみのもしもし #82

 今日ひとつ気づいたことがあった。
 きみが一番饒舌になるのは、それは別れ際。
 声のトーンも少しあがり、話すスピードも速くなる。
 それまでのぼくとの会話は、間を楽しむようなところもあるのに、
 別れ際の会話は会話ではなく、
 ほとんど一方的にきみが話してる。
 そんなことを今更ながらに気がついた。

「もしもし、なに笑ってるの、ねぇ」
 ぼくを少しでも引き止めようとしているんだね。
 そう解釈して、ぼくはつい微笑んでしまった。

 その気持ち、ありがとう。
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by hello_ken1 | 2008-07-05 03:07 | きみのもしもし