今は「Midnight Zoo」と「きみのもしもし」を掲載中
by hello_ken1
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きみのもしもしについて

今回の#99が最後です。

2006/01から書き始め、掲載当初は月1話を目標に、それでも数ヶ月書かないこともありました。途中からきちんと月1話、そして週1話に増やして行き、去年の9月、promiseを書き終えてからは週2話にし、代わりに連載ものを休止したわけです。そして1年、目標としていた今年の夏の終わりまでに99話まで書き足してみよう、がようやく叶いました。楽しみにしていただいていた方々、心からありがとう。なんだこの甘ちゃんな内容と思われていた方、まぁいいじゃありませんか。とにかくぼく的には区切りとなりました。「きみのもしもし」は身近な話題に沿ってぼくの理想の彼女を思い浮かべ書きつづった、写真で言うところのスナップです。起承転結を目指したわけでもありません。あの話題の続きはどうなったの。確かにそうですね。都度都度「ふーん」と思って、また翌週読んでいただければよいなと思って書きました。男女のことは深堀するとぼくの未熟な経験からボロが出そうだったので毎週のスナップに留めました。ごめんなさいね。次はこの99話に合わせるスナップ写真を自分の写真ストックの中から選ぶことです。これがぼくの目先の作業です。スナップのストーリーとスナップのフォト、楽しみです。まずは99話まで読んでいただいたすべてのみなさんに感謝いたします。ありがとう。

では、もう「きみのもしもし」は書かないのか。実はそうではありません。出だしの文章と違うじゃん。そうです。出だしは「今回の#99が『週2回掲載としては』最後です」が正しいです。(まぁ何事も握りは大切ですので)「もしもし」に紐付く身近な話題はたくさんあります、今後もそんなスナップに数多く出会うことでしょう。なので毎週の、毎月の定期掲載ではなく、気が向いた時に「もしもし」をスナップします。そのときはなんだまたかよ、と笑いながら読み流していただければと。
そして休止していた連載ものは冬前には着手したいなと考えています。

最初の一行から長すぎですね。ははは。まーそーゆーもんです。
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by hello_ken1 | 2008-08-31 11:47 | きみのもしもし

きみのもしもし #99

 きみのもしもしに気がついて、もうどのくらい経つんだろう。
 何回の夏が来て、何杯の珈琲を一緒に飲んで、何枚のきみの笑顔を撮ったんだろう。

 秋になってからじゃなく、夏の終わりが近づくと、毎年思うことがある。
ーきみはいつまでそばにいてくれるんだろう。
 そう、ぼくはいつまで屈託のない、したったらずのきみのもしもしを聞けるんだろう。
 きみはきっと言うんだろうね、はにかみながら、いたずらっぽい上目遣いで、
ーあなた次第よ。
 それとも、
ーずっとなんだけど。
 それとも、何も言わずにただ微笑んでいるのかな。

「もしもーしっ。雨上がってるよ。夏のお散歩行きましょう」
 元気いっぱいのきみのもしもしがぼくに届き、今日もぼくを安心させる。

 今年も夏が終ります。ちゃんときみとの思い出は重ねられたかな。
 いつまでもきみのもしもしがそばで聞けますように。
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by hello_ken1 | 2008-08-31 10:55 | きみのもしもし

きみのもしもし #98

「もうちょっとだけ、」
 物憂いな感じで、ほんの少しだけ間が空いた。
「残っている夏もこのまま終るのかなぁ」
 きみはカーテンを開けて、降りだした土砂降りの雨を見ている。
 ぼくも隣に並んで、あっと言う間に真っ黒に被われた空を見る。

 雨足は次第に強くなり、窓ガラスに雨粒をぶつけだす。
 きみのため息が聞こえた気がした。

「もしもし、珈琲入れたげるよ」
 そう言ってキッチンに向うぼくに
「あっ、もしもしって言ったぁ」
 明るくきみが反応した。
 もう物憂いな表情は消えている。
ーわかりやすいなぁ。

「もしもし、苦めで熱っついのをお願いしまっす」
 もうちょっとの夏、明日はきみとお散歩できますように。
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by hello_ken1 | 2008-08-30 09:41 | きみのもしもし

きみのもしもし #97

 橋の上で、この先の信号待ちにひっかかった。
ーどどーん。
 きみがカーラジオのボリュームをそっと下げる。
 ぼくは運転席からきみの表情を覗く。
ーどどーん。
「こっちじゃなくて、そっち」
 きみはぼくの右手の西の空を指さす。
「この小雨じゃ見えないね」
 花火は天上で戦っているように雨雲を赤く青く染めている。
 それはそれで綺麗なんだけど。
「もしもし」
ーん。
「信号変わったみたいだよ。ぼんやりしないでね」
 きみは、ふふふと微笑んだ。
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by hello_ken1 | 2008-08-24 09:34 | きみのもしもし

きみのもしもし #96

 薄暗い部屋の中、きみはテーブルに向っていた。
 テーブルの上の何かに集中している。
 ぼくがドアの鍵を開ける音も聞こえなかったよう。
 ぼくは手元のスイッチを押し、明かりを点ける。

「ひゃっ」
 言葉にもならない声を上げるきみ。
 突然現実世界に引き戻されたように、きょろきょろと慌てて部屋中に目を配る。

「もしもしっ、びっくりさせないでよ、もー」
 きみが唇をとがらせている。
 それはそれでセクシーだね。
「はじめに、こんばんはくらい言ってから入りなさい」

 テーブルの上には沢山のちっちゃいビーズが広がっている。
 何かアクセサリー、作っていたんだ。

「こんばんは」ぼくはぺこりと頭をさげる。
「こんばんは」きみはちょこんと頭をさげた。
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by hello_ken1 | 2008-08-23 10:07 | きみのもしもし

きみのもしもし #95

「もしもし、おはよ」
 まぶたが半開きのまま、きみがもごもご。
「今朝はいるんだね」
「今週末はここにいるよ」
 
 ぼくはきみの左肩に触れると、ベッドからそっと起き上がる。

 さぁ、生暖かくなったクーラーの冷気を入れ替えよう。
 夏の早朝の空気はひんやりとしてて、うん、それに美味しいんだよ。

 きみは真っ白なシーツを鼻先まで引き上げ、ちょっとだけ出した指先を振っている。
 入れ替わった空気の中、もう一眠りするのかな。
 それとも誘っているのかな。
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by hello_ken1 | 2008-08-17 08:33 | きみのもしもし

きみのもしもし #94

 懐かしいひとからケータイにメールが届いた。
 この季節、残暑見舞いを兼ねているそのメール、
 ちょうどテーブルをはさんできみがいた。

ーなつかしいな。
 きっとぼくのくちもとに笑みが浮かんでいる。

「もしもし」
「ん」
 ケータイの画面に視線を落としたまま、きみに応える。
「もしもし」
ーん。
 ちょっと慌てて、きみに視線を戻すぼく。
「今、とってもいい表情だったよ」
「そう」
「うん、とっても。優しい、やわらかいくちもとかな」
 ぼくは素直に頷いた。
「ずっと以前の彼女から。元気にしてるって」
 きみはいたずらっぽく、上目づかいにぼくをみつめる。
 すごくいたずらっぽく。
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by hello_ken1 | 2008-08-16 14:12 | きみのもしもし

きみのもしもし #93

ー月並みかな。ありふれてるかな。
ーそれでいいの。ううん、わたしはね、それがいいの。

 かつてきみに伝えたことがあった。
 歯が浮くようで、気恥ずかしくて、笑われそうで。
 それでもどうしても伝えたいことがあった。

「もしもし」「もっしもーし」「もしもしぃ」いろんなきみのもしもし。
 いくつもいくつも思い出していたら、
 久しぶりにきみにまた伝えたくなった。

ーもしもし?今更どうしたの?何かお願い事でもあるの?

 今のきみにかるくいなされそうだけど、
 久しぶりに言葉できみに伝えたくなった。
 以前と同じ月並みなありふれた台詞。
 以前と同じように変わらずにきみは答えてくれるかな。
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by hello_ken1 | 2008-08-10 09:09 | きみのもしもし

きみのもしもし #92

「もしもし」
 きみが少ししゃくあげながら電話をしてきた。
 泣いている?
「もしもし。いないよ。ドアを開けてもいないよ」
 覚えてるんだ。

ーもしもし。あのね。もっしもーし。
 きみからの昨夜のハイテンションな電話。
 かなりよい気分の暑気払いをしたよう。このフレーズばっかりで会話が前に進まない。
ー起きたらドア開けてごらん。そこにいるからさ。
 静かになったと思ったら、きみの寝息がかすかに聞こえた。

「ドアを開けたら、いるって言ったもん」
 そこだけは覚えているんだね。
 でもね、まだ朝の6時だよ。ぼくはぼくでまだベッドの中なんだけど。
「もしもし。。。言ったもん」
 きみは小さくつぶやいた。
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by hello_ken1 | 2008-08-09 08:22 | きみのもしもし

きみのもしもし #91

ー「手紙を書くの」
 きみから小首をかしげるようなタイトルのメールが届いた。

ーとっても長いラブレターを書いてみるの。
ーでも、そうね。長いラブレターだと、切ない気持ちまで書いちゃいそう。
ーそうね、きっとそう。だから。
ーちょっとした瞬間に感じるあなたへの想いを込めて、会いたいなって伝わるように、会いたいなって感じてもらえたらいいなって気持ちを込めて、ラブレターじゃなくて、恋文にします。
ーとってもとっても長い恋文。

 どうしたんだろう。
 フランス映画でも観たのかな。
 ヒューマンなTVドラマでも観たのかな。

 ケイタイで来るのかな。メールかな。ほんとに手紙かな。

 ぼくの方がどきどきしている気がします。
 恋文の出だしはやっぱり「もしもし」なのかなぁ。
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by hello_ken1 | 2008-08-03 09:37 | きみのもしもし